3. 下ごしらえ
ダイニングチェア座面の張り替えにチャレンジ!!

下ごしらえは座り心地を左右する工程のひとつで、ダイニングチェア座面張り替えの場合は、主にウレタンの構成がその下ごしらえとなります。

 経験上でダイニングチェアを約7年以上お使いの場合には、多くの場合は中身ウレタン交換が必要になってきています。”自分で張り替え”の場合は ウレタンの交換についてはお任せします。
 ウレタン交換が必要な場合はサイト内で販売しているダイニングチェア座面用ウレタンセット とウレタンと座板を接着するスプレーのりZ3を用いての加工を本ページで紹介しますので参考にしてください。
 交換なしの場合は次のステップである「裁断」に進んでください。

下ごしらえに必要な工具と材料

座面から生地をはがす為の工具紹介

 下ごしらえの作業ををするのに必要な工具と材料を紹介します。
下にその工具と材料を紹介していますが、絶対必要となるのが写真の5点です。ダイニングチェア座面用ウレタンセットスプレーのり Z3はお近くのDIYショップなどで販売している場合がございますのでお探しください。サイト内でも販売しておりますので必要の際はご注文ください。

必要 チップウレタン 2cm
必要 仕上げ用ウレタン 1cm
必要 スプレーのり Z3
必要 裁ちばさみ
必要 油性マジック(3mm程度)

チップウレタンを切る

チップウレタンを切る

 チップウレタンの上に座板の表面を付けて置く。ずれないように左手で座板を押さえながら油性マジック(工場では目立つように赤や紫を使用)で一回り座板の縁をなぞるように線を引いていきます。

ポイント
マジックはペン先が3mm程度のものがオススメ
マジックはペン先が3mm程度のものがオススメ  ステープルを打つタッカーという機械の機能上、ステープルの両端よりも真ん中の方がしっかりと打てるようになっています。(タッカーを分解して工具清掃の際に発見しました。)   裏を返すとステープルの真ん中に千枚通しを差すよりも両端のできるだけ端の方を持ち上げる方が無駄な力を使わずにステープルの下側に千枚通しを差し込めるということになります。
ご注意
チップウレタンは座面板よりも若干大きく
 ダイニングチェアを張り替える要因で最も多いのは「擦り切れ」です。その擦り切れが起こる原因のひとつが座面板の縁に張り地が直接あたってしまっていることです。その現象を未然に防ぐためにチップウレタンを座面板よりも若干大きく切っていくことが重要となります。 チップウレタンは座面板よりも若干大きく ご自分で張り替えても座面板でウレタンや布地が擦り切れてしまったら寂しいですよね。AZUMAのイス張り替え同様に、せっかくであれば新品以上…を目指してください。
取り付け時に隙間をなしにする方法
 また、座面が木枠の内側に収まるダイニングチェアの場合、座面板のみを本体にあてがってみると隙間があることが多いのです。その隙間を埋めるのはこのチップウレタンと考えてください。隙間の分大きく切ることが張り替え後に取り付けて隙間をなくすポイントです。

座面から生地をはがす為の工具紹介

 線が引けたら座板をどかして裁ちばさみで切っていきます。厚みが20mmありますので少々大変かもしれませんが疲れたら、手を休め休めでかまわないのでがんばってください。この後の「張り加工」のために右手の力に余力を残して作業を進めてください。

 カッターナイフで切るということも可能ですが、ウレタンフォームをカッターで切るとカッターの刃がすぐに切れなくなりますので替え刃を多く用意しておくとよいでしょう。

ポイント
チップウレタンの上手な切り方
チップウレタンの上手な切り方
 また、右利きの人は写真左上のように左手で切り落とす側のウレタンを支えて、裁ちばさみを真下に見て、はさみの刃が垂直に降りていることを確認しながら切っていくとブレずに垂直な断面で切ることができます。
マジック線の外側を切る
マジック線の外側を切る
 先にも触れましたが、座面をよい状態で長く使用するためのポイントはチップウレタンを座面板よりも若干大きく切るそのためにマジック線を残して線の外側を目安に裁ちばさみで切っていきます。
角の部分の凸凹を処理
角の部分の凸凹を処理
 厚みのあるウレタンを切っていくことでもっとも難しいのは角の丸みを切っていくところ。マジック線を引いた側と座面板を接着するのでこちらが裏面となりますが、表面の切り口の角を見るとおそらく凸凹となっていると思います。この部分は一回り切り終えてから裁ちばさみを使ってきれいに整えるとよいでしょう。
表面の切り口で張り上がりが決まる
表面の切り口で張り上がりが決まる
 チップウレタンは硬くてつぶれにくい芯をもたせるために下ごしらえに使用していますが、チップウレタンの表面の切り口に凸凹があると張り地を引っ張って張ったときにその凹凸が表に出てしまいます。そのためにあらかじめ表面の切り口を裁ちばさみで整えておくとよいでしょう。どうしても修正が難しい場合はチップウレタンの表面の切り口に対して裁ちばさみを斜め45度に当てて1mmx1mm程度の面取りを行うときれいにおさまります。

チップウレタンを座面板に接着する

チップウレタンを座面板に接着する

 チップウレタンが切れたら座面板とチップウレタンをスプレーのり Z3を使って接着します。まず、座面板、チップウレタンの順でスプレーのり Z3を吹いていきます。

 接着剤を付けたい場所はそれぞれ外周一回りとズレ止めに真ん中。ですので「まぁ〜る、ちょん」で吹き付ければOK。接着する理由はウレタンのズレ止めが目的です。せっかく大きく切ったチップウレタンが年数が経っても座面板の縁よりも内側に入ってこないようにします。

チップウレタンに座面板をかぶせる

 スプレーのりが乾ききらないうちにチップウレタンに座面板をかぶせるように置きます。このときマジック線が座面板の外周に見えるように置きます。そっとひっくり返し、まずチップウレタンの中心を手で押さえつけて固定します。その後、周りを押さえつけて固定してきます。

ポイント
仕上げ用ウレタンを下敷き代わりに使う
 ダイニングチェア座面用ウレタンセットを一緒にご購入いただいた方は上の図のように黄色い仕上げ用ウレタンを下敷き代わりにご使用ください。後ほど仕上げ用のウレタンにもスプレーのりを吹くのでとても効率的です。
スプレーのりの吹き方
 アラ・カワが実際に作業してみたところ25cm〜30cm程度離して吹いたスプレーのりが飛び散らないように外側から内側に向かって、スプレー缶を斜め45度ねかさないようにして吹いていくとよいでしょう。のりは座面板とチップウレタンの両面に吹き付けます。
ご注意
接着剤使用時の換気のお願い
ボンドスプレーは建築溶剤の基準である「F☆☆☆☆」という規格をクリアしており、人体には限りなく影響の少ないものとなっておりますが、ご使用時には屋外や屋内でも広いお部屋で換気をしながらご使用ください。
押さえつけるのはチップウレタン側
 座面板側から押さえるよりもチップウレタン側から押しつけた方がしっかりと押さえられます。

仕上げ用ウレタンを座面板に接着する

仕上げ用ウレタンを座面板に接着する

 仕上げ用ウレタンを座面板に包むように接着していきます。1枚の張り地を丸め込んで裏側で止めるタイプのダイニングチェアの座面ではチップウレタンの様に切ってから接着ではなく、接着してから切り落とす方法をオススメします。

 また、仕上げ用のウレタンを下敷きにして座面板の側面、表面の順にスプレーのり Z3を吹き付ける。
 次に仕上げ用ウレタンの中央付近とマジック線に沿って内側に吹き付ける。マジック線の中央に座面板を置いてひっくり返し、仕上げ用ウレタン側から押しつけて接着。

ポイント
のり吹きの目安のために線を引く

のり吹きの目安のために線を引く

 仕上げ用のウレタンをくるむことを考えると仕上げ用ウレタンの大きさとして考えられるのは以下の通りです。
  「座面板の大きさ」+「厚み」  チップウレタン20mm+座面板約10mmと考えると、座面板よりも30mm程度大きな外周を書いてあげればよい。そのマジック線を目安にスプレーのりを吹いていくとよい。
スプレーのりを吹き付けるポイント

 座面板の側面にのりがついていないと、くるむように接着できないので板側までのりをつける。スプレーのりの場合、のりが糸状に出て仕上げ用のウレタンと座面板に蜘蛛の巣のようにかかってしまい座面板の側面にうまくのりがつかないので写真とは違うが以下のように接着方法を変えた方がうまくいくと考えています。

  1. のり吹きの目安のためにマジックで線を引く
  2. 仕上げ用ウレタンのマジック線の中央付近にスプレーのりを吹く
  3. チップウレタンの中央付近にスプレーのりを吹く
  4. 2枚を貼り合わせる(2段上の写真イメージとなる)
  5. 貼り合わせた状態で座面板の側面にスプレーのりを吹く(1段上写真右の要領)
  6. 仕上げ用ウレタンを座面板に貼り合わせる(以下参照)
スプレーのり Z3を使用する場合、このような手順の方が座面板側面と仕上げ用ウレタンがしっかりと接着できます。

仕上げ用のウレタンをくるむ

仕上げ用のウレタンをくるむ

 座面板が見えるように台の上に置き、まず、辺部分から左手で座面の表側から座面板側面の方になぞってきます。座面板の側面に仕上げ用のウレタン側から押しつけ接着する。4辺とも一様の力加減で接着した後に4つ角を押し付ける。このとき、辺よりも少々角の部分をつぶすように角にウレタンを寄せながらつける。

ポイント
角部分の仕上げ用ウレタンの押しつけ
 こういった作業はすべて左手で行うとよい。仕上げ用ウレタンの上面から角面に向かって左手で角をつかむように寄せてきて、仕上げ用のウレタンを座面板の 側面に押しつける。なかなか難しいかもしれませんが、何とかチャレンジしてください。 角部分の仕上げ用ウレタンの押しつけ
ご注意
ウレタンの折れ曲がりに注意
 平面のウレタンを立体の座面板に付けるのですから、どこかに無理をかけなければきれいに接着できません。それが角部分ということになりますが、仕上げ用の ウレタンを折り曲げて付けてしまった場合はその凹凸が張り地を張った後にも出ますので形状は下ごしらえでばっちり決めましょう。

仕上げ用のウレタンを切る

仕上げ用のウレタンをくるむ

 仕上げ用ウレタンの接着を終えたら、余分なウレタンを裁ちばさみで切っていきます。座面板 裏面から仕上げ用のウレタンが2〜3mm程度はみ出たところで切っていきます。裁ちばさみを寝かせて切るもよし、カッターの刃を多めに出して外側から内側へ刃を座面板に当てて切り落としていくもよし。得意な方法で行ってください。

  余分なウレタンを切り落としたら再度仕上げ用ウレタンを座面板に押しつける。

下ごしらえ完了

下ごしらえ完了

 下ごしらえで座り心地や美しいフォルムになるかどうかが決まるので、かなり丁寧に説明させていただきました。ここまで進んだ方は、一度台の回りを掃除し手を洗って一休みしてください。次からはいよいよ張り加工の準備にかかりますので、きれいな手で作業しましょう。

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