イスの張り替えブランド”AZUMAのイス張り替え”        コンセプト”心休まるひとときを・・・・”:張り替えで新品以上の座り心地を提供いたします                       提供:有限会社東加工所 HP実績とお客様のご感想
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イスの張り替えブランド”AZUMAのイス張り替え”        コンセプト”心休まるひとときを・・・・”:張り替えで新品以上の座り心地を提供いたします                       提供:有限会社東加工所
B069 TO邸 ソファ一式をこだわりのオーダーメイド
●3人掛け肘付きソファ W2400XD800XH620●
●2人掛け肘付きソファ W1800XD800XH620●
 HPをご覧いただきメールでお問い合わせいただきました。なんとオーダーメイドでソファとテーブルを作りたいというお見積りでした。メールには添付資料があり、お見積りをする十分な条件が揃っていたので木工と塗装の職人に連絡をとり、それぞれの見積りをもらいました。いつものことですからそう時間のかかることではありませんでした。TOさんにお返事としてお見積りができたのは2日後でした。私の出した見積りがとおり、詳しい打ち合わせに遠方まで足を運んでいただきました。その場で張り地となるソフトレザーと座面のウレタンの硬さ、木地出し部分の色などを決めました。ウレタンの硬さは実際にウレタンの切れ端を集めてきて、それなりの厚みを作って腰掛けてみていただきました。ここまでの打ち合わせは”イス張り職人”だからできることでしょう。後日、アラ・カワが図面を書き、TOさんにFAXやe-mailに添付して送ったりしながら図面を見ながら細かな打ち合わせを詰めていきました。
完成イメージ写真
 TOさんのご実家で使われているソファだそうです。座り心地が非常に良いのとグラスなどをちょこんと置くことのできる幅広の肘が気に入られているとのこと。このソファを購入したお店で聞いたところTOさんのご希望されるサイズは特注サイズで特注は受けてもらえなかったそうです。
完成写真(納品日)
 TO邸への納品日当日のリビング写真です。TOさんがカメラで撮影したものをスキャナで読み込んでメールに添付して送ってくださいました。それにしても、オーダーメイドで家具を作って置くと当然のことながら、違和感というものが感じられないですね。その場所に置かれるために作られたものだからでしょう。
AZUMAのイス張り職人の仕事
「まわり込み」
アラ・カワは大学で人間工学とインテリアデザインを専攻していたので課題で図面を引き、模型を作るところまではたくさんやってまいりました。大学の友人の多くは図面を引く方向へ就きましたが、アラ・カワは作る側に回りました。そして、イス張り職人としてひと通りの仕事ができるようになって、今度は作り手として製作図面を引くことになりました。その図面からイス木地職人が腕によりを掛けて作り上げてくれました。肘の幅は285mm。「1枚板ではこの幅の板は手に入りにくい」と言われましたが、イス木地職人の親方が材料を木場まで探しに行き自分で選んできてくれたおかげで、見事な1枚板のナラの無垢材で仕上げてくれました。その肘やテーブルを家具の塗装職人が指定した色そのものに仕上げてくれました。そして最後にやっとイス張り職人の仕事となります。その仕事は以下に詳細を記しますのでご覧ください。
「まわり込み」
ナラの無垢材を贅沢に使用した1枚板の肘です。肘の巾は285mmで「1枚板では取れない」とあらかじめイス生地職人に言われていました。その場合、縦に2枚を剥いで285mmの巾を作るので真ん中に木の継ぎ目が出てしまう筈でした。しかし、イス生地職人の親方がせっかくのオーダーメイドなので1枚板で取れるようにと木場まで行って直接材料を見立てて1枚で取れるナラ材を探してきてくれました。その貴重なナラ材を大胆に加工してもらいました。そのナラ材の肘を塗装職人が指定した色でしっかりと塗り上げてくれました。ため息が出るほど素敵な肘が仕上がってきました。ナラの1枚板ですから惚れ惚れとしてしまいます。
「まわり込み」
出来上がってきた木枠に下拵えを施していきます。イス張り職人の仕事はこの工程から仕上げまでのことをいいます。そして、座り心地を決めるもっとも重要な工程が、この下拵えとなります。この工程を一から誰の指示もなくTOさんと打ち合わせしたとおりの座り心地を表現できるような材料を考え、作業を進められることがイス張り職人の技能のひとつです。逆にいえば下拵えを考えられなければ座り心地の打ち合わせはできないということになります。
「まわり込み」
さて、今回は”とにかく硬く”がTOさんの指定でした。本当に硬くするのであれば板の上にウレタンを置いて終わりにしてしまえば良いですが、休息用のソファの”硬い”はそれとは違います。”AZUMAのイス張り職人”として選んだのはバネの上に固めのチップウレタンと仕上げの弾力のある触りの良いウレタンの組み合わせでした。バネはSバネ(波バネ)ではなくコイル型バネを連結させたものを使用しました。
「まわり込み」
連結バネの上には麻布を被せます。バネと麻布の間には音がしないように綿を1枚敷きます。麻布を被せる理由はバネは針金みたいに細いですから直接ウレタンを乗せてノリ付けしてしまうと数年使っていくうちにウレタンに食い込んで形が崩れてきてしまうのです。
「まわり込み」
次にバネは木枠の位置より多少高く止めてありますので木枠とバネの段差を土手の役割の代わりに硬めのチップウレタンを巻いていきます。背もたれは木枠にテープを張った上から布地を被せます。その上にウレタンを付けていきます。
「まわり込み」
ソファの座り心地を決めるのは下拵えと上記で述べましたが、バネの次には”AZUMAのイス張り職人”がTOさんと打ち合わせしたとおりに何度も座り心地を確かめてウレタンの硬さと厚み、種類を吟味していきます。何層にもウレタンを積み重ねて座面や背もたれを形成していきます。オーダーメイドの場合1点ものがほとんどですが、下拵えのウレタンを吟味する時間は10本作るのも1本を作るのも同じなんですよね。そういったことがほとんどの工程で言えるので既製品は安価に仕上がるのでしょうね。逆に1点もののソファはイス張り職人にしか仕上げられないということです。下拵えを終えるとここではじめて張り地の型を出していけます。型を出したら張り地の裁断、縫製にかかります。
「まわり込み」
最後に縫製を終えた張り地を張り上げてます。肘を組み立てると完成です。”AZUMAのイス張り職人”にとって、作業の重点を下ごしらえに置いています。ソファの座り心地とはほとんどの要素が下ごしらえにあります。実際には張り地を張って仕上げるため、見えなくなってしまう場所ですが、こういった場所にこそ技能を注ぎ込んで、腰掛けやすいソファを製作していきます。
● サイドテーブル W750XD750XH425 ●
 サイドテーブルです。3人掛けと2人掛けソファをL字に置いた時に角に置くテーブルです。肘の奥行きと高さと合わせておりますので角のスペースを大きく取れるます。また、デザイン的にも肘に合わせて作ってありますので全体の統一感が出てきます。サイドテーブルの脚部分もナラ材の無垢の1枚板を使用しております。天板は反りがでにくいツキ板仕上げとさせていただきました。
● リビングテーブル W1400XD900XH360 ●
 リビングテーブルのサイズはW1400XD900XH360です。何よりもテーブルとソファの一体感が特徴のひとつです。両足はソファの肘と同様に1枚板のナラの無垢材を使用したものです。真ん中の写真は塗装をする前のものですがテーブルの裏側足と天板を固定している部分です。これは木工の職人が、「せっかくオーダーメイドで作るのならばなるべく壊れにくいものがいい」といって目立たないところでしっかりとした補強を入れるようアドバイスをもらい、TOさんに許可を得て入れさせていただきました。
● 座卓 W1400XD900XH360 ●
こちらはリビングとは別室に置かれるという座卓です。同部屋ではありませんが、ソファやリビングテーブルなどと同じ系統のデザインと材料でご依頼いただきました。TOさんのご希望で天板の厚みは40mm、長さ1400mmの長手の方のみ15mmの傾斜をつくり趣をもたせました。座卓ですから、足は内側へ、天板の下に取り付けることで座卓らしさだ出ています。また、座卓の足のほうも補強が入っているため長持ちするようなつくりとなっております。
 
お寄せいただいたご感想
1.張り替えの仕上がりに関するご感想
 満足しきっています。座面のゆるやかなフォルム、背もたれの見事なまでの直線美、肘掛けの美しいナラ材の一枚板ならではの木目と質感。思った以上というか、ここまで素晴らしい仕上がりになるとは思っていませんでした。私は、とにかくふかふかのソファが大嫌いなんです。ふかふかのソファって、しばらく座っていると疲れるし、暑くなりますよね。体温が移ってしまって・・・。今回、荒川さんにお願いしたソファは「とにかく堅く」を第1条件とさせて頂きました。お陰様ですばらしく堅い・・・・。でも、勿論、木の堅さではないから全く痛くない。これって理想でした。新幹線に乗られる方ならよくおわかりでしょうけれど、昔の車両のソファ、やわらかくて、東京から新大阪に行く間におしり痛くなりましたよね。でも、いまの700系のぞみなんか、全然違いますよね。堅いです。その堅いのは表面がかたいのではなく、奥が堅いんですよね。きちんと考えている人達はそれが解っているんですね。それなのに、家具屋さんで売っているソファは、その時に座った気持ちのいい「やわらかさ」で販売につなげようと思うのか、全くといって良いほど堅いものがありませんね。だから私は家具屋さんで買うのをやめたんです。でも、一応全部見なければ気が済まないので、国内で最も大きい展示場を持つO家具も行きましたが、全く欲しいものはありませんでした。
2.張り替えを注文するまでの不安
 私は、1年半かけて、最終的に15社程度の家具屋さん、椅子張り屋さんとお話をさせて頂き決定しました。1年半もかけてきたので、それなりに勉強もし、雑知識も増えました。私の持っている不安と質問に対して、東加工所さんはすべて明快に答えを出して頂きました。やはり、不安というのは、他の業者さんと比べることができて初めて出てくるものだと思います。しっかりしているなあ〜と思っていた業者さんに発注してしまって、例えばその後にもっとしっかりしている業者さんと話をするに至った時に、最も不安になるのではないでしょうか。そういう意味からすれば、私は全く不安はあり ませんでした。たくさんの業者さんと話をした最終の最終であったからです。
3.アラ・カワの接客態度
 一貫してきちんとされていたので安心できました。見積もりについてもきちんとお約束をした期日までに頂けましたし、お伺いしました折りに、お父様・・・親方に接する態度を見て感心致しました。色決めでも何でも、詳細の打ち合わせにおいて決して作り手の作りやすいように誘導する事無く、客の個性を大切にして頂いたのだと思います。人の価値観ってそれぞれ違うじゃないですか。それを作り手の価値観をごり押しして、「素人さんにはわかんないでしょうが・・・」っていう態度の人がいらっしゃいますが、決してそうでは無かったという事です。しかし、結果として、荒川さんが「なんとなくこんな色もいいかな〜」なんて思っていて用意していた生地に一発で私が気に入ってしまい、その生地で結果的に製作したという所に・・・・・やっぱり職人・プロのレベルの高さがあるのだな〜と感服しております。
4.その他お気づきになられた点
 私は荒川さんは完全にプロデュースできるのだから、「椅子の張り替え」と同時に「椅子のオーダーメイド」・・・・という事で大々的にホームページに載せられた方が良いのではないか?と申し上げたんですね。だって、私は一から作って頂いたのですし、見本になるものより断然良いモノが安くできてしまったわけですから・・・。こういう本物の業者さんしか残れないのだと思っています。そうしたら荒川さんは、「わざと今の時代、環境や景気や色々な事を考えて椅子張り、張り替えで出しています・・」とおっしゃった。こには感服ですね。一本取られたというか、真剣に自分の仕事の事を考えていらっしゃいますね。しかし、このページをお読みの方に申し上げたいのは、東加工所さんは一からきちんとプロデュースして世界にひとつしかない椅子を作って頂けます・・・・という事です!
TO さん、ご協力ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。
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