鏡台塗り替え
V22151 Ｆ邸 70年前の漆塗りの鏡台を修理し朱漆溜塗りで漆を塗り替える

ReChair椅子張り職人の仕事

漆職人の親方さんから作業工程をご連絡頂いておりました。
古い塗装を全て落とし、木地の修繕等をおこないましたが、木地と木地の接着部分に不安がありましたので、更に解体(分解)し、新たに接着しなおしました。 このあと、漆塗り工程になります。

【麻着せ】 修理前は漆下地の前に新聞紙を使用していましたが、当方では「本物の漆下地」を施する為に麻布を使用しています。 少し細工を加えまして、天板部分のガラスと和紙は塗り上がってから入れることができるように致しました。

【布目摺】【地付】【研ぎ】【キリコ付け】【研ぎ】 前回の麻布張りから、数工程 進みました。 布目摺り→地付け→キリコ付けとなっております。 要は、麻布を張ったことによる凹凸を埋める作業を施して、下地を頑丈に木地に密着させるために、強い漆と地の粉(珪藻土の一週)を練り合わせたものを施し、その後、粒子の細かい砥の粉を配合しながら下地表面を滑らかにしていきます。 写真では変化が分かりにくいかもしれませんが、見えないところで幾つもの工程を施工しております。

前回のキリコ付けから、数工程 進みました。 下錆付け→上錆付け→下地研ぎとなっております。 ここまでが下地の工程で、これより塗りの工程になります。 錆地堅め→中塗りと進みます。

朱漆が入った状態の写真。 同じように見えますが、衣塗りと上塗りの写真になっております。 実際はそれぞれの塗り工程の前に、 炭研ぎ→繕い錆→繕い錆研ぎ→塗り前(細かい塵、埃を取り除く)を施しております。 このあと透き漆を塗り、磨きの工程に移ります。

現在、磨きの工程に入りました。 そして、まもなく完成になります。

大変お待たせいたしました ようやく漆の塗り替えが完成致しました

紛失していた取っ手を職人の手作業で真鍮で製作（写真右側）。その他の取っ手は磨き加工後、古今調風に塗装仕上げ。写真は磨き後の写真。