カタログNO_C266
きっかけ | HPより | 当社への連絡 | お電話 |
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引取方法 | お引き取り | 引取日 | 2002-02-22 |
依頼加工内容 | 工房での作業 | お預かり期間 | 37日間 |
納品方法 | 納品 | 納品日 | 2002-03-31 |
納品場所 | 東京都世田谷区 NA邸(個人宅) | ||
納品住所 | 東京都世田谷区 | ||
ご注文回数 | 2 回|お客様リピート実例へ |
加工内容
椅子種類/分類1 | デスクチェア/デスクチェア |
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加工内容 | 張り替え / 塗り替え |
数 量 | 1本 |
生地 | 布地 |
柄/フェイス/織り | プレーン / 平織り |
生地調達方法 | サンプル帳より購入 |
加工費 | 肘掛けイスの塗り替えとバネ吊りを含めた張り替え加工費 1脚 80,000円(税抜)*総額表示義務付施行前 |
その他の費用 ご依頼条件にて異なる |
布地代、送料(引き取り・納品代) ※加工費の他に上記の費用がかかりました |
作業内容の詳細 | 塗り替え、バネ吊り直し加工、ウレタン交換 |
Before & After
デスクチェア張り替え
HPをご覧いただきお見積りフォームから回転式肘掛けイスのリフォームの件で直接お電話をいただきました。直接うかがわせていただき、イスを拝見させていただきながらお見積もりさせていただきました。NA邸の肘付き回転イスのリフォーム内容は、張り替えと塗り替えということになります。座面に鼓バネが使用されていたので、再度バネを利用し、バネを吊り直すことになりました。肘掛けイスの塗り替えとバネ吊りを含めた張り替え加工費は1脚 80,000円。この他に布地代と送料がかかります。NAさんのおじいさんが使われいてた椅子ということで、年代物ではありますが、しっかりとした肘掛け椅子にリフォームさせていただきます。
NA邸の回転式小椅子はNAさんのお爺様がお使いになられていた小椅子だそうで、部分部分にその当時の職人技が見受けられるものでした。また、イスの構造の原点である鼓バネを使用したイスの数は年々減ってきているのだろうと考えられます。また、この仕事をできる職人の数も年々減ってきていることも事実です。しかし、”AZUMAのイス張り職人”には、お任せいただいても十分にご満足いただける仕事をさせていただけると思っております。NA邸の小椅子は塗り替えと張り替えをさせていただきましたので、新品のような仕上がりになっております。
木部の塗り替えをさせていただきましt。肘の角の部分をアップで撮影しましたので比較していただけると仕上がりがご理解いただけると思います。完成後の撮影時間帯が悪く、蛍光灯の光で撮ったので黒っぽく写っていますが、実際にはすこし濃くなったくらいの茶系色に仕上がっております。また、古さを活かした塗装で仕上げるお約束通り、塗装の職人に腕を見せてもらいました。
座面の作業工程で、鼓バネを使用しておりますが、この工法が盛んな頃には、まだウレタンは主流ではありませんでした。ウレタンはどの材料の改良品かといいますと、「綿」+「ワラ、馬毛、パーム椰子」等、国によって様々ですが、そういった詰め物がしてありました。現在ではウレタンが弾力等に長けていることから”AZUMAのイス張り替え”ではウレタンを使用して張り替えを行っております。私たち”AZUMAのイス張り職人”の技能と材料を組み合わせ、今考えられる最善の方法で張り替えをさせていただいております。その結果、NAさんにもお喜びいただけました。喜んでいただけることが、一職人として最大の手応えになっております。
ReChair椅子張り職人の仕事
● 作業工程 (バネ吊り) ●
鼓バネをを使用したイスの中身がどうなっているのか、一般の方は見ることも、気にすることも無いと思いますが、、実は非常に手間をかけて仕事してあります。といっても、バネ吊りが当たり前の時代からすると、現在が「手間をかけなさすぎ」なのかもしれません。とにかく、現在の作業と比較すると手間のかかる仕事といえます。木枠の底面に力布という麻のテープを張り、その上にバネをのせます。バネの上輪をバネ糸で縦横方向に絡げた後、セリ糸でバネの下輪を力布と結ぶように固定します。次に、斜め方向にもバネ糸を絡げて、「かぶせ」呼ばれる作業に移ります。「かぶせ」は、バネ糸の線でできた面の上に麻の布をかぶせることで座面として人が腰掛けられるようにします。現在ではこの上にウレタンなどをのせて下ごしらえをしております。