Minoru Nagahara(長原 實)
カタログNO_B079
BOLS(ボルス)
背付きダイニングチェア(背張りぐるみ)
きっかけ | HPより | 当社への連絡 | 見積もりフォーム |
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引取方法 | お持ち込み | 引取日 | 2001-06-01 |
依頼加工内容 | 工房での作業 | お預かり期間 | 19日間 |
納品方法 | 納品 | 納品日 | 2001-06-20 |
納品場所 | 神奈川県横浜市青葉区 SU邸() | ||
納品住所 | 神奈川県横浜市青葉区 | ||
ご注文回数 | 初回 |
加工内容
製造メーカー | CONDE HOUSE(インテリアセンター)社製 |
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商品名(シリーズ名) | BOLS(ボルス) |
デザイナー | Minoru Nagahara(長原 實) |
椅子種類/分類1/分類2 | ダイニングチェア/背付き / 背張りぐるみ |
加工内容 | 張り替え |
数 量 | 6本 |
生地 | 布地 |
柄/フェイス/織り | プレーン / モケット |
生地調達方法 | サンプル帳より購入 |
加工費 | 背付きダイニングチェアの張り替え加工費 @ 27,500 円(税別 25,000 円) |
その他の費用 ご依頼条件にて異なる |
布地代、ウレタン代、送料(納品代) ※加工費の他に上記の費用がかかりました |
作業内容の詳細 | 座面、背もたれウレタン交換 |
Before & After
HPをご覧いただきお見積りフォームからインテリアセンターのボルスという椅子のお問い合わせいただきました。早速検索エンジンで”家具 椅子 インテリアセンター ボルス”で検索してみたところ、見覚えのあるダイニングチェアが引っかかりました。数回張り替えた経験のある椅子でした。商品名を知らずとも出会ったことのある椅子というのは結構あるものですね。とにかく、SUさんに品名をご記入いただいたおかげで椅子の形状がはっきりと分かりました。HPのお客様は椅子の種類別にほとんどの場合加工費を固定にさせていただいておりますので、SUさんのボルスも背つきのダイニングチェアの加工費としてお見積りさせていただきました。背つきダイニングチェアの張り替え加工費は1脚12,000円です。張り地はモケット地の最上級の布地で仕上げさせていただきます。SUさんはイスをご自宅から直接工場までお持ちいただきましたので、送料は発生いたしませんでした。最近は持ち込んでいただけるお客様が増えてまいりましたので、アラ・カワも助かっております。職人は工場で手を動かしてナンボですからね。
インテリアセンター ボルス
このボルスは張り替え加工に際して実に手間のかかるイスです。しかし、その分だけ”イス張り職人”として集中力が一層高まります。革張りだったものを布張りの特性を生かして仕上げさせていただきます。(敬称を略させていただきました)
座面
肘つきのイスの座面ですが肘が立ち上がるためのくぼみの部分が少々厄介ですがそこは”AZUMAのイス張り職人”の腕の見せ所、私達イス張り職人の吟味したウレタンを組み合わせて下拵えを終えたら、このくぼみに注意しながら型を出していきます。その型を元に布地を裁ち、ミシンを掛けて、張り上げていきます。型がばっちりとあったときの小さなガッツポーズは次のステップへの活力源です。
染色塗装の革張り
左が座面で、右が背もたれです。もともとは革張りでしたので革らしい痛み方をしていますね。また、革の塗装の仕方がウレタン塗装ではなく、染色塗装で仕上がっている革でしたので柔らかく触りが良い分だけ、どうしても前者よりも汚れやすいのですね。
背もたれのポイント
背もたれの大雑把な張り替え工程です。左から順に”張り替え前?ウレタン作り?張り上げ”となります。このダイニングチェア(ボルス)の最も主張したい部分はなんといっても背中中央の横ライン。「横ラインをの仕上がりがイスの良し悪しを決める」と作業に取り掛かる前にイスの特徴をつかみ、意識します。
案の定、納まりは”AZUMAのイス張り職人”として納得のいく仕上がりとは言えませんでしたので、持ち帰えらせていただき後日、脚の取り付けまで椅子を完成させた状態で再び納品させていただきました。「職人として一度手を抜いた仕事をして椅子を納め、納まってしまうとそういった仕事しかできなくなる。」”AZUMAのイス張り職人”の親方にこっぴどく言われ続けてきた言葉です。私達職人も気持ちよく納めさせていただきたいものです。これでSUさんのボルスのダイニングチェアは安心して、長期間ご使用いただけるものと考えております。今回の件もまたいろいろと勉強させていただきました。今後持込いただく注意点として活用させていただきます。
お客様のレビュー
神奈川県横浜市青葉区 SU邸()
1.張り替えの仕上がりに関するご感想
大変丁寧な仕事をしていただきました。座面の裏側など、通常は目に触れない部分の始末など、細部まで神経を行き届かせてくださいました。外見の仕上がりが美しいのはいうまでもありませんが、座り心地も新品時を上回るかと思うほどです。張り生地の選択は最も迷うところですが、適切なアドバイスをいただいて、我が家にとって最適なものを選ぶことが出来ました。雰囲気だけで選びがちな素人にとって、素材を知り尽くしたプロのアドバイスはやはり有り難いものです。丁寧な仕事と適切なアドバイスのお陰で、我が家の椅子は新しい命を得ました。安易な買い換えに走らなくて本当によかったと感謝しています。
2.張り替えを注文するまでの不安
インターネットにアクセスし、「椅子の張り替え」で検索するといくつかのHPがヒットしました。職人さんの心意気が感じられたのが「東加工所」のHPでした。早速フォームに必要事項を入力し、ご返事の電話を待ちました。約束の時間に留守にしたにもかかわらず、その1時間後に電話をいただきました。我が家の場合、椅子のメーカーや品名がわかっていたこともあり、その場で明確な見積もりをいただきました。確実性を期すために、正式な見積もりをそのすぐあとにE-mailでいただきました。対応の素早さと的確で明解な見積もりの提示、親切な応対は、サイトでの買い物に慣れていない人にも十分な安心感を与えてくれるものだと思います。我が家では迷うことなく、東加工所様に決めました。
3.アラ・カワの接客態度
17年前に現在の家を新築したときのことを思い出します。たくさんの住宅メーカーの中から一つに決めたのは、営業の若者が気に入ったからです。自分の仕事に誇りと自負を持っていること。不断の努力を惜しまず、勉強する姿勢。そして若者らしい率直な態度など。荒川さんにそのときの若者に通じるものを感じました。「職人を愛する気持ち」、「いい仕事をするんだ」という心意気、ニコニコと楽しそうに仕事をする姿。こうしたことは何物にも代え難い荒川さんの財産です。「てやんでぇ、べらぼーめ」という職人さんも大好きですが、クライアントの意見をしっかり聞き、適切なアドバイスの出来る職人さんは、これから求められる新しい職人像だと思います。これからも今の気持ちを失わずに頑張ってください。