カタログNO_A017
きっかけ | HPより | 当社への連絡 | 問合わせフォーム |
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引取方法 | お引き取り | 引取日 | 2000-09-27 |
依頼加工内容 | 工房での作業 | お預かり期間 | 6日間 |
納品方法 | 納品 | 納品日 | 2000-10-03 |
納品場所 | 東京都江戸川区 KU邸(個人宅) | ||
納品住所 | 東京都江戸川区 | ||
ご注文回数 | 初回 |
加工内容
椅子種類/分類1 | スツール/スツール |
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加工内容 | オーダーメイド |
数 量 | 1本 |
生地 | 布地 |
柄/フェイス/織り | 幾何・抽象模様 / ジャガード |
生地調達方法 | 支給張り地使用 |
加工費 | スツール製作加工費 30,000円(税抜)*総額表示義務付施行前 |
その他の費用 ご依頼条件にて異なる |
引き取り・納品代 ※加工費の他に上記の費用がかかりました |
作業内容の詳細 | 処分するコーナーソファの張り地を利用してスツールを制作 |
Before & After
スツールオーダーメイド
コーナーソファのコーナー部分の布地を使ってスツールをつくりたいのですが可能でしょうか?また費用はいくらぐらいかかりますか?
電話連絡の欄が”はい”になっていたので直接お電話をして奥様とお話しました。聞けば、現在お持ちのコーナーソファのセットの内、コーナー部分を使っていないので、来客があった時に出してきて奥様が「ちょこっと腰掛けるためのスツールが欲しい!」とのこと木部作成、中身ウレタン、張り加工費、お引取り、出荷とすべて含めて40,000円ということでお見積もりさせていただきました。
お約束の時間より少し早めに着いてしまいましたが、直に倉橋さんはおかえりになられました。玄関の扉を開けるとお出かけの前に用意してくださっていたようでお引取りのコーナーが玄関に出されていました。まず、ソファの高さを計り、スツールの形を話し合いました。私の中でスツールというと丸型か四角形のすっきりした形のものをイメージしていました。しかし、ソファの感じがすっきりとしたソファに薄いクッションのはいったカバーを被せたような形だったので、写真のように「せっかくのセットなのですからデザインも合わせましょう。」とお話させていただきました。(実際、加工的に複雑になるので、まだお見積もりしていない状態であれば加工費を超過させていただくようでした。)加工費は据え置きで、その話は持ち出しませんでした。結局、納品した際にご納得、喜んで頂く方が優先ですからね。
デザインが決まったら、今度は大きさです。高さは他のソファに合わるようにして、幅と奥行きはコーナーから取れる布地の大きさによって決定しました。正直、座面と背もたれの表面の布地は汚れているので使わないようにします。そこで1番汚れていなかったのが、背中の裏の部分。これを使って座面のクッションの部分をとります。背裏の布地の大きさでスツールの大きさが決まりました。サイズはw350xd380xh300になりました。
やっぱり、納品の時が一番ドキドキしますね。お客さんの反応を楽しみに仕事していますからね。最初お見積もりの際には宅配便でのお届けだったのですが、倉橋邸方面へ出ることになったので、直接お持ちしました。大きさは小さいですが細かな部分でいろいろと手を入れさせて頂いた自信作のスツールです。倉橋さんはコーナーから比べると小さくなってしまったスツールを見て「かわいい」と誉めてくださいました。高さもバッチリ合ってました。腰掛けていただいくと、「想像していたよりも小さくないんだ。ちょうどいい。」と言葉を口にしていました。お客様のそういったちょっとしたお言葉が、私には心地よいですね。
ReChair椅子張り職人の仕事
今回制作したスツールの張り地は処分するコーナーソファの布地を再利用することになりました。背裏(背もたれの裏側)の布地がもっともきれいな状態でしたので、背裏の布地を中心にスツールに張り替えることにしましたが、すでにカットされているので、有効寸法が限られてきます。ソファと同じデザインで制作する上で、布地の有効寸法からスツールの大きさを割り出していきました。そのために、コーナーソファの張り地は極めてきれいな状態で本体から剥がさなければなりません。
まず、コーナーの布地を丁寧に剥がしていきます。(普段は布地を引っ張りやすいように鋏を入れたりして要領よく作業するのですが、今回は布地こそ大事なので剥がすのにも時間をかけました。)その次は木工職人作の木枠にウェービングテープというゴムテープを座面となる面に張ります。
この上に直接ウレタンを置くと型崩れを起こし、ゴムの隙間から下に落ちていってしまう恐れがあるので布地を張ります。(これは丁寧な作業でコストダウンのためにこの工程を飛ばしてしまっているイスが多く見受けられます。)この上に型に切ったチップウレタンをノリ付けします。
この上に上質なを糊付けし、形を形成していきます。この状態で布地を張れば立派なスツールの出来あがりですが、倉橋さんのスツールはここからが勝負です。この上に被せるようにクッションを作らなければなりません。こういったルーズな形を作るのは型を決定するのに経験を要します。型が出れば布地を裁って、縫って、張って、完了です。いかがですか?
お客様のレビュー
東京都江戸川区 KU邸(個人宅)
1.張り替えの仕上がりに関するご感想
座り心地は堅めの座面がバッチリです。スツールに生まれ変わって他のソファーや家族と一緒にいられてそれでいて必ず誰かが座っている( ネコも )という状態でスツールも家族も皆とても満足しています。
2.張り替えを注文するまでの不安
不安はとってもありました。価格についても4万円と言われて少し悩みました。スツールは2?3万円位で購入できるし、使っているソファーに布地を合わせる必要はないかなぁーと思っていたら 「統一感があった方がいいよ」と主人のアドバイス、その一言で決めました。
3.アラ・カワの接客態度
とにかくサワヤカ。若いのにしっかりと自分の仕事に自信を持って対応してくれる。正直に言ってスツールのサイズを言われた時は、それって変じゃないかしら、とまで思いました。思っていた物より小さいし縦と横のバランスが悪いのでは・・・とでも荒川さんは何度もサイズを測ってくれて、これなら悪くないとハキッリと言ってくれました。その通りの出来栄えですよ!メールでの問い合わせに対してもすぐに返答してくれました。有難うございました。
4.その他お気づきになられた点
遠い所、近くについでが有るとはいえ、わざわざ来て頂いて有難うございました。9年ほど使ったソファーが一つ変わっただけで、また新しい気持ちで使う事が出来ます。何年かしたら張り替えも悪くないなぁーと思いました。また機会がありましたら宜ししくお願い致します。