私の初めての経験となりましたが、
昨年、椅子張りの説明会を上松技術専門校(木工科)にて
椅子張り説明会をさせていただくことが出来ました。
昨年は、極度のあがり症の私は、説明会の途中から喉が渇き、
胃酸が出まくり、説明会の後1週間、胃痛に苦しんだ経験が思い出されます。
それでも、うれしいことに前回の椅子張り説明会をきっかけに
AZUMAではありませんが椅子張り業界に進まれた方がいらしたとうかがいました。
うれしいですね。(胃痛にも耐えた甲斐がございました。)
【参考】vol.48 上松技術専門校(長野県)にて椅子張り説明会
昨年と今年の説明会の趣旨を変えることにしました。
・昨年:
椅子張りに興味をもってもらい、
うまくいけば椅子張りをやりたいと思ってもらいたい。
・今年:
木工家を目指すと椅子を作るときもあると考え、
その際の椅子張りの予備知識を伝えたい。
また、その相談先があるということを知ってもらいたい。
そのための準備として、昨年と同じ資料に、
「オリジナルで椅子を考えるヒント」を付け加えました。
また、鼓バネの丸スツールを使って椅子張り技能についての説明よりも
実際にウレタンフォームなどを持ち込んでウレタンフォームの組み合わせで
どの様に座り心地が異なるのか腰掛けてもらったり出来るように
今年作り上げたオリジナルソファ「Base Sofa classic オットマン」
を持ち込んで座面をすり替えたりして体験型にしてみようと考えました。
今回の椅子張りの説明会用に私が用意した資料の
授業内容は以下の通りです。
オレンジの太字が今年追加した項目となります。
1.自己紹介
2.椅子と椅子張りについて
2-1.椅子張りとは?
2-2.椅子の背景
2-3.椅子の役割
2-4.椅子張りでできること
3.椅子張りの基礎について
3-1.椅子張りの工程
3-2.下拵え作業
3-3.型取り作業と縫製作業
3-4.裁ち作業
3-5.張り加工
3-6.椅子張りの基礎
4.現在の椅子張りについて
5.オリジナルで椅子を考えるヒント
図解の資料と合わせながら、
座面高+座面奥行きの関係性を説明。
また、座面に生地を張り込む場合、
座面ウレタンの厚み分を本体の座面高さから逃げるべき。
背に生地を張り込む場合も同様に
ウレタンの厚み分奥行きを逃げるべきなどを説明する資料。
当日は昨年同様、午後4時から5時の1時間を頂いておりました。
昨年の時間オーバーの苦い思いを改善できるように
今回は追加した、「5.オリジナルで椅子を考えるヒント」を
しっかりと説明したいと考えていたこともあって、
昨年、肉付けしすぎて時間を取ってしまった、「4.現在の椅子張りについて」までは
生徒さん方の反応を見つつ、椅子張りという仕事があるという程度の説明で進めました。
「5.オリジナルで椅子を考えるヒント」について
予め準備した図解を口頭で説明しながらここに時間を割きました。
「椅子張り」というまえに「椅子」というものの説明が必要であると
昨年の経験から考えた結果、「椅子」を説明しながら触り程度の「椅子張り」を
限られた時間内で説明会を終えられました。
説明会終了後は、昨年同様、椅子張りに興味のある生徒さんに残っていただき
実際に様々な座り心地を体感していただきながら椅子張りの話しをさせていただきました。
また、生徒さんからの質問に返答させていただきました。
生徒さん方の「知りたい」という気持ちがとてもうれしく、
私も埼玉県から長野県まできて、説明会をさせていただける機会に
ありがたさを覚えています。
今回も、大変貴重なお時間をいただき改めて感謝申し上げます。