カタログNO_C407
背付きダイニングチェア(背籐張り)
きっかけ | HPより | 当社への連絡 | 見積もりフォーム |
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引取方法 | お引き取り | 引取日 | 2002-08-24 |
依頼加工内容 | 工房での作業 | お預かり期間 | 11日間 |
納品方法 | 納品 | 納品日 | 2002-09-04 |
納品場所 | 神奈川県川崎市川崎区 HA邸(個人宅) | ||
納品住所 | 神奈川県川崎市川崎区 | ||
ご注文回数 | 2 回|お客様リピート実例へ |
加工内容
製造メーカー | maruni(マルニ)社製 |
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椅子種類/分類1/分類2 | ダイニングチェア/背付き / 背籐張り |
加工内容 | 張り替え |
数 量 | 6本 |
生地 | 布地 |
柄/フェイス/織り | 花柄 / 金華山 |
生地調達方法 | サンプル帳より購入 |
加工費 | ダイニングチェア座面張り替え加工費 @ 12,100 円(税別 11,000 円) |
その他の費用 ご依頼条件にて異なる |
布地代、ウレタン代、送料(引き取り・納品代) ※加工費の他に上記の費用がかかりました |
作業内容の詳細 | ・座面張り替え ・背籐張り替え無し ・座面ウレタン交換 |
Before & After
HPをご覧いただき、「マルニ」社製ダイニングチェア座面(6本)張り替えの件で「お見積もりフォーム」からメールにてお問い合わせいただきました。「マルニ」社製のダイニングチェアは座り心地がよいようで張り替えの定番となっております。定番というもはもちろんイスに対しての誉め言葉として使っています。張り替え時期が来ても、木枠が丈夫で座り心地が良いために「張り替えて使いたい」と思わせてくれるものなのでしょう。座面の端の方のウレタンと布地がどうしても切れてしまう傾向にありますが、”AZUMAのイス張り替え”では、この部分をしっかりと補って張り替えさせていただきます。「マルニ」社製ダイニングチェア座面の張り替え加工費は1脚 7,000円。この他に布地代と送料がかかります。
「マルニ」社製ダイニングチェアは座面にSバネを使用したダイニングチェアで、非常に座り心地のよい椅子です。それ故に「なんとか張り替えて使いたい」と考えられる方も多いです。お引き取りの際に布地をきませさせいただきましたが、HA邸のダイニングチェアもHAさんをはじめご家族のみなさんに好まれていたのを感じずにはいられませんでした。そんなダイニングチェアを”AZUMAのイス張り替え”で新品以上に手間をかけ、より良い椅子になるように張り替えさせていただきました。お決めになった布地は大柄の金華山で、とても落ち着いた感じの青みがかったグリーン色で張り上げました。
”AZUMAのイス張り替え”で張り替えさせていただいた後は、座面に適度な厚みがでて、見た感じの高級感も増します。座面の構造でSバネを使用しているため、中身ウレタンに通常よりも硬めのウレタンを用いて、その上に柔らかくて弾力のあるウレタンをのせてあります。のせるとは言いましたが、それぞれはきちんとゴム系のノリで接着してあります。納品のときにはすぐに腰掛けていただき、張り替え後の座り心地を確かめていただきました。
ReChair椅子張り職人の仕事
?張り替えの工程?Sバネにバネ糸を絡げる
「マルニ」社製のダイニングチェアの張り替え時期は、座面の端の方が切れることで訪れることが多いようです。今となってはアラ・カワにはその理由が分かっておりますが、最初にこの不思議な現象を見たときに、親方にきいてみたところ、「自分で考えて見ろ」と言われ、張り替える前にじっくりと座面に腰掛けてみることでその原因を突き止めました。左の写真と右の写真を見比べると、Sバネと木枠の間(正確には木枠の端の部分)で布地とウレタンが切れていることが分かります。腰掛けたときに、Sバネが下がることで木枠との段差が生じて、それを繰り返しているうちに、ウレタンが切れ、布地が切れてしまったものです。
ですからSバネの沈み具合に制限を付けて、さらに、Sバネと木枠に段差をなくすことでウレタンが切れないようにします。ウレタンが切れなければ、布地も切れませんのでこれで安心です。加えて、木枠の角も面取りをして角を落としておきましたので、バネ糸が切れた場合でもウレタン等が切れにくくなるように加工しました。
Sバネと木枠をバネ糸で絡げてあげることで、座を面をして使えるようにしましたが、さらに麻布をその上から張ることで、完全な面となります。この作業の工程を「かぶせ」と呼んでいます。面となった座面に硬めのチップウレタンを型を起こして加工したものを貼り付けます(写真右)。
その上に柔らかくて弾力のあるウレタンを貼り付けることで、硬めの座面に柔らかさと弾力を加えてあげます(写真左)。チップウレタンは表面には出しませんのでまわりのマチの部分に1周ウレタンを巻きます。最後に張り地である金華山の柄合わせをしながら張り上げ、飾り鋲を1周打ち付けて完成となります(写真右)。