カタログNO_C458
きっかけ | HPより | 当社への連絡 | お電話 |
---|---|---|---|
引取方法 | お持ち込み | 引取日 | 2002-10-22 |
依頼加工内容 | 工房での作業 | お預かり期間 | 14日間 |
納品方法 | 納品 | 納品日 | 2002-11-05 |
納品場所 | 東京都杉並区 TA邸(オフィス) | ||
納品住所 | 東京都杉並区 | ||
ご注文回数 | 2 回|お客様リピート実例へ |
加工内容
椅子種類/分類1 | デスクチェア/オフィスチェア |
---|---|
加工内容 | 張り替え |
数 量 | 1本 |
生地 | 布地 |
柄/フェイス/織り | プレーン / 平織り |
生地調達方法 | サンプル帳より購入 |
加工費 | 肘付きオフィスチェア張り替え加工費 20,000円(税抜)*総額表示義務付施行前 |
その他の費用 ご依頼条件にて異なる |
布地代 ※加工費の他に上記の費用がかかりました |
作業内容の詳細 | ・肘部分も共布で張り替え |
Before & After
オフィスチェア張り替え
HPをご覧いただき、OAチェア張り替えの件で直接お電話いただき、ちょうど電話をとった親方とお話しいただきました。直接工場まで持ち込んでくださることになり、早速、OAチェアを持って工場までお越しくださいました。布地をお選びいただきながら、張り替えの方法を考えたり、見積もりを計算したりしました。OAチェアの場合は、木製のものがほとんどないために、張り替えの加工そのものよりも、脱着の方に難が生じうる場合があります。取り付けようの部材を各社オリジナルで製作していることが多く、破損した場合に取り付けができなくなってしまう恐れがあります。ですから、イスによっては脱着ができないため張り替え不可能なイスもあります。OAチェアの張り替え加工費は20,000円。この他に布地代がかかります。
オリジナルでは、肘部分には布地は張られていませんでしたが、「肘にも共布を張れたら張って欲しい」というTAさんのご要望により、イスを見ながらその方法を考えて、良い方法が思い浮かんだので、肘にも共布を張らせていただくことになりました。
現代のオフィスチェアのほとんどが、人間工学を駆使し、人体の曲線に合わせた形状となっているために、ウレタン自体が湾曲しているので特に凹みについては張り地の裏側とウレタンにノリを吹いて、接着し、表現します。張り替える際に布地を剥がした後に、新しい布地で張っていくことになりますが、このときの難問は、「ウレタンにしっかりと接着された布地をどの程度うまく剥がすことができるか」と、いう点です。なぜこの点が、難点になるかと言いますと、剥がしたときに布地にウレタンがついてきてしまうと、ウレタンに凹凸ができてしまいます。新しい布地を張るときにも布地とウレタン面を接着しますので、その面に凹凸があると、仕上がったときにその凹凸面が表に出てしまいます。しかし、布地を完璧にきれいに剥がす手だては現時点では見いだせていません。最初にべったりと接着されていないことを祈りながら、丁寧に剥がしております。
この形状のオフィスチェアのほとんどは、ウレタンを型の中で発泡させてつくっているモールドウレタンが使用されています。オリジナルのメーカーで現行で販売しているイスのものであれば、ウレタンの交換は可能でしょうが、発泡させたウレタンを作るには金型から製作させなければならないため、莫大なコストが生じてしまいます。そのため、モールドウレタンに関しては現状通りのウレタンの交換ができません。特に、オフィスチェアの場合ウレタンの湾曲がありますので、普段私たちが使用しているウレタンを用いて一から作り出すことはできにくいものとなります。そのため、もとのウレタンにウレタンを足すことで補っております。そのようにして、張り替えが完了したオフィスチェアがこれらの写真となります。
張り替えも完了しTAさんに連絡を差し上げ、TAさんのご都合で工場までお受け取りにお越しいただきました。色鮮やかに変身したオフィスチェアをご覧になり、大変お喜びいただきました。