カタログNO_C288
きっかけ | HPより | 当社への連絡 | 見積もりフォーム |
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引取方法 | お引き取り | 引取日 | 2002-03-30 |
依頼加工内容 | 工房での作業 | お預かり期間 | 19日間 |
納品方法 | 納品 | 納品日 | 2002-04-18 |
納品場所 | 東京都北区 IM邸(個人宅) | ||
納品住所 | 東京都北区 | ||
ご注文回数 | 2 回|お客様リピート実例へ |
加工内容
製造メーカー | SHIRAKAWA(シラカワ)社製 |
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椅子種類/分類1/分類2 | ダイニングチェア/背付き / 背籐張り |
加工内容 | 張り替え |
数 量 | 4本 |
生地1/生地2 | 合成皮革 / 籐 |
柄/フェイス/織り | プレーン / ソフトレザー |
生地調達方法 | サンプル帳より購入 |
加工費 | ダイニングチェア背籐と座面張り替え加工費 @ 29,700 円(税別 27,000 円) |
その他の費用 ご依頼条件にて異なる |
合成皮革代、送料(引き取り・納品代) ※加工費の他に上記の費用がかかりました |
作業内容の詳細 | 座面ウレタン交換、背もたれ籐の張り替え |
Before & After
HPをご覧いただきお見積りフォームから背付き(籐張り)ダイニングチェア張り替えの件で直接お電話をいただきました。お引っ越しを控えているために、合わせてダイニングチェアの張り替えもご検討いただいたようです。納品日をご新居の引き渡し日から逆算してお引き取りにうかがわせていただきました。”SHIRAKAWA”社製のダイニングチェアでしたので作りが丈夫なイスという認識をすぐに抱きました。また、感心させられたのは、ご自分で座面の張り替えをなさっていたことです。ご自分で張り替えたことのある方は張り替えの大変さをご存じなので、納品の時に決まって裏を見たり、”AZUMAのイス張り職人”の仕事をじっくりと観察なさいます。背付き(籐張り)ダイニングチェア張り替え加工費は1脚 16,000円。座面の中身ウレタンを交換いたします。その他に、ソフトレザー(合成皮革)代と送料がかかります。
”KASHIWA”社製のダイニングチェアは本体の木枠の木材とつくりがよいため、”張り替えの定番”といえるほど、張り替えの需要があります。”張り替えの定番”というのは、アラ・カワが勝手に表現しているだけですが、座面や背もたれ部分が張り替えの時期になってもイスの本体である木枠のぐらつきがほとんどありませんので、「張り替えられればまだまだ使える」という考えに行き着きやすいのではないだろうかと思ってそう呼んでおります。座面と背もたれの部分は長い目で見れば、消耗品として考えられる部分があると思いますね。あとは、メーカーさんが同じように考えてイスを生産しているかどうかにより、イスの作りが変わってきます。”KASHIWA”さんにはそういった考え方が感じられます。
IM邸の座面にはご自分で張り替えた形跡がありました。アラ・カワの個人的な考え方ですが、ご自分での張り替えは奨励します。どんどん極端な話。どのような布地でも構わないので季節ごとに張り替えに挑戦していただいてもよいと思います。その状態で長く使用しようとするために”イス生地”という強度な布地が必要ですが、頻繁に張り替えることを考えれば、風呂敷で使用するような布地でも構わないんですよね。そして、中身ウレタンを交換するときにには、イス張り職人にお任せいただけましたら光栄です。IM邸の座面も中身ウレタンを硬めのウレタンに交換し、型くずれしないように作らせていただきました。さらにオリジナルのデザイン通りに張り替えさせていただきました。
背もたれの籐の部分が切れてしまっていました。背もたれの籐部分もすり切れてしまいます。ちょうど網戸のようですね。網戸の張り替えは一般的に知られていますが、イスの籐部分の張り替えができるということは以外と知られておりません。ご相談いただいた方だけに「できます」と答えられるだけなのが現状です。籐の張り方には大きく分けて2種類ほどありまして、簡単に表現すると、あらかじめ編み込まれている籐のシートを使用する方法と椅子に対して直接籐を編み込んでいく方法です。IM邸のダイニングチェアは前者で木枠に6mm幅ほどの溝が掘ってあって、籐のシートをその溝に打ち込んで6mm幅の籐で溝を埋めています。後者は溝の代わりに、10mmほどの等間隔で連続して穴を開けていき、その穴に籐を通して直接編み込んでいく方法です。この方法は、非常に手間がかかりますので、加工費が前者の何倍にもなります。