イノ・ウエの独り言 
井ノ上が日頃”椅子張り職人”として感じたこと

2018年 11月 13日
上松技術専門校(長野県)にて椅子張り説明会 2018

3回目の椅子張り説明会の前に…前回までのことを振り返る

昨年まではA4サイズの資料を白黒で印刷し持参しました。
一昨年から椅子張りの説明会を上松技術専門校(木工科)にて
2年間で2度の椅子張り説明会をさせていただくことが出来ました。

1回目は椅子張りの資料の説明と材料を手に取ってもらうことを
同時進行で行い時間がオーバーしてしまったので、
2回目の昨年は椅子張りの説明をまず資料を用いて一通り説明、
その後に、興味のある学生さんに残っていただき、
材料や工具、実際に椅子に腰掛けていただく時間を設け、
私が考えた時間内でギリギリでした。

【参考】vol.51 上松技術専門校(長野県)にて椅子張り説明会 2017

準備


昨年まではA4の資料を配付し、資料に沿って説明会を行いましたが、
今年2月に大分県からのご依頼で行った勉強会の資料をパワーポイントで製作しました。

【参考】vol.53 マイスターに学ぶ、家具製作技能士検定についての勉強会 in 日田


A4の資料をパワーポイントのファイルへと落とし込んで骨組みを作成
椅子や材料、仕上げなとカラー写真を用いて資料を肉付け

昨年発表したオリジナルソファ「Base Sofa classic」
を持ち込んで実際に中身を見られるようにし、
ソファに腰掛けてもらいたいと考えました。。

今回の椅子張り説明会用に用意した資料

今回の椅子張りの説明会用に私が用意した資料の
授業内容は以下の通りです。
基本的には2回目同様ですが、写真を用いたことで
前回よりも分かりやすい資料ができたと思います。

1.自己紹介
2.椅子と椅子張りについて
 2-1.椅子張りとは?
 2-2.椅子の背景
 2-3.椅子の役割
 2-4.椅子張りでできること
3.椅子張りの基礎について
 3-1.椅子張りの工程
 3-2.下拵え作業
 3-3.型取り作業と縫製作業
 3-4.裁ち作業
 3-5.張り加工
 3-6.椅子張りの基礎
4.現在の椅子張りについて
5.オリジナルで椅子を考えるヒント

上松技術専門校(長野県)にて椅子張り説明会 2018年11月13日

当日は昨年同様、午後4時から5時の1時間を頂いておりました。
私の持参したノートパソコンと投影機のジャックがあわないハプニングがありましたが
お借りしたUSBにデータをコピーし、パソコンをお借りして勉強会を開始できました。

昨年は資料にあわせて、実際の材料などを持ち上げたり、
生徒さんに廻したりして説明しましたが、スライドの写真のおかげで
時間通りに椅子張り勉強会を進めることができました。
限られた時間内で説明会を終えられました。

授業後

スライドが終わった後に、椅子張りに興味のある生徒さんには残っていただき
持ち込んだオリジナルソファ「Base sofa classic」に実際に腰掛けていただきました。
座面の中身である、鼓バネやバネ糸、パーム椰子などの詰め物が見える様に作った
Basesofaclassicの座面で中身を説明しました。

その中で、個別の質問なども上がりましたので
それぞれに返答し、理解を深めていただきました。

手加工で木工を学ばれている生徒さん方ですので、
いずれは自分で椅子を製作することもあるかもしれないと考えています。
その際に、座り心地という面で椅子張りに絡んでくるときに
是非参考にしていただければと資料を作成しました。
椅子張りの勉強会で実際に椅子張り職人の私とつながることで、
実際に椅子を作ろうと考えたときに、
相談しながら椅子を作り上げていければ良いと思います。

私も全日本椅子張同業組合連合会の会員ですので
ご近所の椅子張り職人さんを紹介することも可能です。
そういった、つながりのきっかけになれればと考えるようになりました。

今回も、大変貴重なお時間をいただき改めて感謝申し上げます。

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